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「バズるの?」「炎上しちゃうの?」そのスレスレ感がゾクッとした『向かいのバズる家族』

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ようやく新ドラマシーズンの突入!

というわけで『向かいのバズる家族』を観てみた。

 

 

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簡単なあらすじ

短大のときにバイトしていたカフェでそのまま店長となって働いているあかり(内田理央)。

 

専業主婦の母(高岡早紀)、テレビプロデューサーの父(TKO・木下隆行)、弟(那智)と実家で暮らしているが、仲よくも悪くもなく生活している。

 

ある日、カフェで注文のタイミングがずれてしまった客が店内でクレームをつけてきたのを他の客がこっそり動画撮影してSNSにアップしてしまった。

 

それが炎上するとともに、あかりへ火の粉が飛んで、「店長がかわいい」と思いがけずバズってしまい、お店にお客が殺到。

 

ちょうどその頃、お店の常連で、あかりが片思いしているジムのトレーナー・皆戸(白洲迅)から誘われ、彼の経営している飲食店へ。

 

そこで、彼から「主婦のお客さんの愚痴を聞いてしまうことがあるけど、そうするとこちらもネガティブな気分になるので、愚痴も言わなそうなあなたの笑顔にいつも癒されてる」なんてことを言われるあかり。

 

恋に発展しそうだけど、実はあかりには家族も誰も知らない裏の顔があり……。

 

コメディかと思いきや……

最初、観る前にドラマのサイトでストーリーを読んだときはコメディだと思っていたんだけど、実際観てみたら、ちょっと重め。

 

あかりの裏の顔とは、「ナマハゲチョップ」というナマハゲのお面をかぶって、日常の愚痴をラップに乗せて歌い上げ、その動画をYouTubeにアップしていること。

 

本来は笑えるところなんだろうけど、ナマハゲのコスチュームを暗〜いコインロッカーに隠しているということ自体が重いよ……。

 

そしてナマハゲチョップのときは低めの声にボイスチェンジしているのも怖いし、その誕生秘話(あかりがいじめられたことから誕生したらしい。しかもナマハゲのお面はお手製)もどんよりしているし……。

 

バズるタイミングがわからなくてヒヤヒヤするのはおもしろい

ただ、このドラマの醍醐味は「バズる」とタイトルにもある通り、どこでどう主人公がSNSの盛り上がりに巻き込まれるのかわからないところ。

 

それに、肯定的に使われる「バズる」よりも、「炎上」しそうなシーンばっかりだから余計ヒヤヒヤする。

 

例えば、お客のおっさんにクレームつけられるところも「私が店長です」とあかりが言ってしまうから、「もしやそのお客様対応で炎上?」とも思うし、「ナマハゲチョップ」となってYouTubeにアップするシーンが映るから、「もしやバズったあかりと『ナマハゲチョップ』が一致して炎上しちゃう?」とも思うし。

 

でもそれはあかりだけじゃない。

 

「家族」とタイトルに入っている通り、あかり以外の家族もヒヤリとする場面ばかり。

 

弟は、クレーマーのおっさんが炎上した動画のことをあかりに伝えて、軽くパニックになった彼女に助言しておきながら、余計燃えるような正義コメントを投下。

 

父がプロデュースしたドラマは、原作漫画とかけ離れすぎてファンから燃やされそうだし、あかりの母の料理動画は、「料理」でなく母の露出度高めなシーンでバズりかけてしまったため、今後は、母のコスチュームが行き過ぎて燃えそうな予感がするし……。

 

この「バズる」と「炎上」のスレスレ感がスリル満点でゾクッとする。でもそこがこのドラマのおもしろいところだと思う。

 

明るい結末になればいいけれど 

ちなみに脚本はマギーさん。

 

マギーさんの脚本と言えば、私の中ではドラマの「こち亀」だったものだから、もっと笑えるシーンばかりだと思っていた。

 

 

あっ、でも、あかりの父が手がけるドラマは少年漫画原作なのに、主人公の小学生が思いっきり“大人”、しかも黒羽麻璃央くんが演じてるっていうのは、個人的にはツボだった。

 

それにしても、どこかのタイミングであかりがナマハゲチョップだってバレそうな気がして……。しかも大炎上しそうな予感がして、今からドキドキ。

 

でもとにかく、雨降って地固まるみたいな、紆余曲折あっても明るい結末がいいかな。