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【ネタバレあり】明るい未来にするには自己肯定感を持てるかどうかがキー?『ハケン占い師アタル』最終回

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『ハケン占い師アタル』最終回。

 

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Dチームが「豪雨災害で学校をなくした子供たちの卒業式」というコンセプトで進めていた企業イベント。いいね、いいねといいながら結局、その主催企業の担当者が次々とめちゃくちゃな案を出してきて、コンセプトからずれてきてしまう。しかしそれを感じながらも乗り越えようとするDチーム。

 

そんな風に仕事でも難題にぶち当たっているのに、チームメンバーそれぞれが別のことで悩む羽目に。

いい雰囲気だった神田(志田未来)と目黒(間宮祥太朗)、上野(小澤征悦)と田端(野波麻帆)の間に不穏な空気が流れ、大崎(板谷由夏)は義母を自宅介護することになりそうで仕事をどうするか困り、品川(志尊淳)はいい企画が浮かばないと焦り、代々木(及川光博)は誘われてる友人の小さな広告代理店に移ろうか悩む。そして彼らの悩みは見えているけど、もう占いはしないと決めたためどうすることも出来ず葛藤するアタル(杉咲花)。

 

でも、卒業式イベントがトラブルで中止になりかけたとき、このイベントの主役である子供たちの本音が聞こえ、アタルは占いを使って中止にならないようアシストしてしまう。

 

おかげでイベントは成功したけれど、アタルはもう二度と使わないと決めていた占いによって成功させたことに罪悪感を感じていた。

でも占い自体がアタルの特技、何か特技があること自体、誰にとっても素晴らしいことだし、占いを禁止しなくていいんじゃないかとDチームに諭され、解禁。

 

そしてアタルがたどり着いたのが、一人ひとりが鬱々として仕事の効率も悪くなっている社会人を占って救っていく「ハケン占い師」を仕事として生きていくことだった。

 

アタル自身がなかなか肯定出来ずに持て余していた占いの能力を、派遣社員としてさまざまな出来事に遭遇したおかげで、最後の最後でようやく、自身で受け入れることができた(自己肯定感が生まれた)。

このことを考えると、最初、悩んでいるのはDチームのメンバーだけなのかなって思ったけど、実はアタル自身も働き方に悩んでいた人間の一人ってことだったのね。

 

物語は終盤で、そうやって占うことを肯定できるようになったアタルが、会社を辞める前にDチームのみんなの未来を占っていく。

大体が紆余曲折あっても明るい未来。

 

アタルみたいな人から占ってもらえば、未来がわかるわけだから悩むことに使う時間を削減できたり、嫉妬や葛藤に苦しんだりすることもないだろうな……と羨ましく感じる。

けど、Dチームの面々に明るい未来が見えたのは、アタルがそれぞれの長所を見つけて、自己肯定感を持てるようアシストはしたけれど、そこから先は各々、自分がワクワクできるように、そしてちょっとでも仕事の結果がよくなるように前向きに努力したから。

 

そう考えると占ってもらわなくても、自己肯定感を持つこと。そして、地道に一生懸命生きていけば、自ずと明るい未来が見えてくる気がする。

 

ちなみに、アタルの説教シーンは毎度毎度、刺さるものがあった。だから、何かにつまずいたときにまた見返してみようかな。