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『いだてん』8話は、本当は両想いの四三の失恋回?

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『いだてん』8話。

 

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四三(中村勘九郎)のストックホルムの渡航費、1800円を持って兄・実次(中村獅童)が東京にやってきた!

 

ケチな兄と美川(勝地涼)の余計な入れ知恵があったせいで同級生たちは四三のオリンピック出場を阻みにきたのではと勘ぐるが、そんなことはなく。

結局、師範学校のみんなと兄も一緒になって四三をオリンピックに送り出そうと盛り上がる。

 

一方、金の工面ができたのは、婚約中のスヤ(綾瀬はるか)が嫁ぎ先である名家に頼んだことを知り、なんとなく気持ちが晴れない四三。

しかも、祝言は自分がストックホルムへ旅立つタイミングと同じ時期。

 

自分が日本から遠く離れた(当時は行くまでに約20日かかる)ストックホルムに行くことと、熊本にいた頃は近くにいたと思っていたスヤが嫁いでしまうこと。

 

兄からスヤの祝言の話を聞く前からなんとなく勘付いてた四三は、自分が異国へ行くこと、そのことでスヤとの間に圧倒的な距離感ができることへ急に不安になり、兄に弱音を漏らす。

 

しかし兄からの、お前が弱気ならこれから続く韋駄天が弱虫になるだろうという言葉に自分を奮い立たせる。

 

そして四三の壮行会。

大いに盛り上がった最後、音痴なのはわかっているけど、気分がよくなったこと、ストックホルムに向けて気持ちを切り替えるため、もう他の奴の嫁になってしまったスヤと心の中で決別するため、彼女に教えてもらった自転車節を堂々と高らかに、音を外しながら(笑)歌う四三。

 

そしていよいよ四三は新橋から出発する。

 

今回も孝蔵はお休みだったから観やすかったと言う人が多そうな回。

 

あんまり惚れた腫れたは取り上げないドラマだと思うし、今回もものすごくスヤへの恋心を盛り上げているわけではないんだけど、この8話は四三の失恋回と私は見た。

 

もしかしたら四三本人はスヤに惹かれてたこと自体に気づいてなかったのかもしれない。

でも「結婚するんだろうな」と思っていたスヤ宛のお礼の手紙がうまく書けず、何か自分の中でモヤモヤしたものは感じていたはずで。

 

スヤの方も、四三にどうしてもストックホルムへ行ってほしいと願い彼への愛情を密かに込めて、そしてもう四三ではなくよその家に嫁ぐことはもう後戻りできない(四三からの決別)覚悟で嫁ぎ先に頼んで1800円を用立てているし。

 

だから実は両思いの2人だけど、ストックホルムに行く四三と親の手前もあり玉の輿に乗るスヤと互いに失恋した今回。

 

でも行く末、結婚することはすでにネタバレなわけだから、枝分かれした四三とスヤの人生がどこで繋がるのか。

これも今後の見どころになるかもしれない。

 

ところで古今亭志ん生演じるビートたけしのナレーションがうんぬんという話をネットニュースで見かけるけど、あの話し方、どこかで聞いた覚えが……と思ったら、『奇跡体験!アンビリバボー』にストーリーテラーとして登場するときのそれだった。

やっぱ志ん生だな!

やっぱ志ん生だな!

 

 

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