言の葉の庭
雨の表現がとてもきれいで、新海誠監督の作品はどれも景色がきれいだけど、この雨のきれいさは他の作品とは別格です。
舞台はどうやら新宿御苑の日本庭園。
高校生とOL風の女性が約束するわけでもなく雨の日に会うことで徐々に心を通わせていく物語。
名前なんてちゃんと知らないけど、なんとなしに話しかけるようになって、毎回会うたびに気持ちが落ち着くというか、心が和むというか、そんな恋しているのかどうかもまだ気づいていないような初々しい感情を思い出させてくれます。
セリフやシーンではっきりとキャラクターのバックグラウンドを言うところも少ないし、すっきり結論が出るストーリーではないけれど、その分想像したり余韻に浸れるのがこの映画の醍醐味。
それに秦基博さんが歌う「Rain」も作品にピッタリでものすごくいい味出してる!
ちなみに、この話にキャッチコピーをつけるとすると個人的には「愛しさと切なさと心強さと」という感じなのだけど(ギャグっぽくてゴメン!)、でも本当にそんなニュアンスが強い作品なんです。
少し物悲しくて涙したい夜とか、まさに雨の日にしっとりしたい日とか、ちょっと落ち込んでいるときとか、逆にうれしいことがあって興奮して眠れない夜とかに見るといいかも。
厳しい現実をきっちり描いているのになぜか心洗われるので。